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【第3回】日常生活のなかの寒天

お料理が大好きな人でも、たまには「明日は忙しくて料理ができないかも?」
「ちょっと手抜きをしたいな」なんて思うことがありますよね。そこで今回はお手軽で便利な寒天料理のお話です。
このコーナーで紹介している「寒天」は、皆さんご存知の「ところてん」を寒気の中で凍結・乾燥を繰り返して作り出したものです。生のところてんとは違い「寒天」そのものがすでに保存の利く状態となっているわけですが、実は寒天を利用した料理にも保存食としての能力があるのです。素材をコーティングして腐りにくくする、といえばすぐにイメージしていただけるかと思います。
とは言え、寒天料理も生ものなので長期保存とまではいきませんが、コーティングすることで素材の劣化を遅らせ、日持ちしない食べ物も長持ちさせることが可能になるわけです。

「コーティング」は調理用語としてもお馴染みですね。コーティングの技法としては、なめらかに溶かしたチョコレートを皮膜状にまとわせるチョココーティングが有名です。他にも身近なところで、クリームやジャムを塗る、かける、浸す、などいろいろな手法があります。コーティングには、味の乗りにくい素材にも簡単に味をつけ食べやすくする、という利点もあります。前回までにご紹介したレシピのうち、「七夕かん」や「ほたてとあさつきの寄せもの」などがその例で、だし汁で味をつけた寒天液の中に具を閉じ込めて食べやすくした調理法ですね。

poteto00.jpg今回のレシピ「ポテトサラダかん」はまさにコーティングによる保存食としての調理法です。ゼリー状の寒天をポテトサラダと合わせるの?!とびっくりされた方も多いかと思いますが、百聞は一見にしかず。ぜひ実際に試してみてください。食感はポテトサラダそのものでクセもなく、きっと食べやすさに驚かれるのでは。お好きな型で成型ができるので、可愛らしいプリン型などで作ってみたら目先が変わってお子さんに喜ばれるかもしれませんね。もちろん、普通のポテトサラダよりも保存が利きますので、作り置きにも便利です。こんなふうに、「明日は忙しくてお料理できないかも?」のお助け料理に使えるのが寒天料理です。他にもぜひお試しいただきたいのが、お米に寒天。いつものお米に粉寒天をほんの少し加え、気持ち多めの水で炊き上げるだけで、とても簡単です。ほんの少しの粉寒天を加えることでご飯に適度な粘りとツヤとほどよい甘みが出て、おいしく食べられるようになります。ふみこおばあちゃんいわく、いつでもモチモチした新米気分を味わえるのだとか。炊き上がったご飯はもちろん寒天でコーティングされているので、傷みにくくもなり一石二鳥ですね。

元来、寒天は無味無臭で素材そのものの味を邪魔することはありません。どんなお料理にも合わせやすく、おまけに食物繊維が豊富でカロリーはゼロ、とてもヘルシーな食材です。
寒天料理をと構えなくても大丈夫、ご飯に少しお味噌汁に少しと、「いつもの食卓」にほんの少しプラスするだけで不足しがちな食物繊維を補えるし、カロリーの摂りすぎの心配もいりませんね。「寒天料理」というと、難しそうだとか、どうやって調理をしたらいいのかよく分からないなどという声が聞こえてきますが、普段のお料理づくりのように、自由な発想であれやこれやと気軽に挑戦してみてはいかがでしょうか。

kanten_prof.jpgのサムネール画像
森二三子さん
「寒天にはちょっとうるさいよ」
生まれも育ちも茅野市本町の
地元っ子おばあちゃん。
茅野市の小学校やお料理教室で講師もしています。




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