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【第2回】寒天料理でおもてなし - 巻き寿司、くだもの、寒天料理 -

茅野をはじめ諏訪地方でお客様をお迎えするための料理"三つ盛(みつもり)"は、昔からこの3点セットと決まっています。巻き寿司は海のない地方ならではのちょっとぜいたくなごちそうです。くだものは季節のものを選びます。

そしてこのコラムの主役、寒天料理。慶事には赤や橙色、弔事には緑色、琥珀色、餡の黒などと寒天液の色味を使い分けて工夫をします。寒天料理は天よせだったり羊かんだったりといろいろで、その家によって「わが家はこれ!」という独自のメニューがありました。きっと、おふくろの味やほっとする味というものは、そういったところにあったのでしょうね。最近はバラエティに富んだ仕出し料理も増え、三つ盛はあまり見かけられなくなり、なにやらさみしくなりました。三つ盛が頻繁に作られていた当時は具材を入れるという発想がまだあまりなかったので、比較的単純な羊かんやよせ物などの甘い寒天料理が主流でした。慶弔の色分けという発想においては、そういった単純な寒天料理の方が都合よかったのかもしれませんね。しかし、この単純だった寒天料理を毎回このコーナーでご紹介しているようなバラエティに富んだユニークな料理に変えていったのが誰あろう、ふみこおばあちゃんなのです。

昭和50年代のことでした。皆さんご存知「今日の料理」「くいしん坊!万才」などの番組で茅野市の寒天料理が取り上げられることになりました。
非常に光栄なことですし、地域の皆は大喜びでした。しかし困ったことに、茅野市ご自慢の寒天料理も羊かんやよせ物ばかりではテレビ映えがしない、でも、彩がよくて見た目のいい楽しそうな寒天料理を作れる人がいない。

そんななか手をあげたのがふみこおばあちゃんです。ふみこおばあちゃんは考えに考えて、それこそ夢に出てくるほどに新しい寒天料理を編み出そうと頑張りました。ある日、夢の中にアサリを入れたよせ物が出てきて、コレだ!とひらめいたふみこおばあちゃん。これこそが変り種寒天料理の産声です。以後のふみこおばあちゃんはそれまでの寒天料理とは一味違った、食卓の主役級のおいしい寒天料理を生み出し続けています。いまやそのレパートリーは数百種類にものぼり、ご本人にも分からないほどの数なのだとか。おばあちゃんの寒天料理は、まだ誕生して間もなかった頃の東急リゾートタウン蓼科を舞台にスチール撮影されたこともあるのです。こうしてみるとタウンと寒天料理はその誕生した時期も近く、意外にも身近な兄弟のような存在なのかもしれませんね。

皆さんも蓼科にお友達をお迎えになる際には茅野市特産の寒天料理でおもてなししてみてはいかがでしょうか。

kanten_prof.jpg「寒天にはちょっとうるさいよ」
生まれも育ちも茅野市本町の地元っ子おばあちゃん。
茅野市の小学校やお料理教室で講師もしています。




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