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エナガ

晩秋を迎え、小鳥たちは本格的な厳しい冬を越す準備を始めています。今回は、蓼科エリアで見ることのできる最小クラスの小鳥、「エナガ」を御紹介します。
図鑑などには体長13.5b程度と記述されていますが、そのうち、尾が7b程度とおよそ半分を占めます。漢字で「柄長」と表記されるのも納得の体型です。春先、繁殖期前には稀に尾の取れてしまったものを見かける事がありますが、まるで小さなピンポン球(実際にはそれより小さいのですが)に羽根が生えているようにみえます。小刻みに羽ばたきを繰り返しながらカラマツの枝から枝へと渡っていく姿が特徴的です。細い枝先にぶら下がったり身軽さを生かしてかなりアクロバチックな姿勢をとります。
秋冬には、エナガの群れを先頭に、他のカラ類(シジュウカラ、コガラ、ヒガラ、ヤマガラ、ゴジュウカラ)や、小さなキツツキのコゲラ、キクイタダキ、時にはキバシリなどがくっついて、混群となって移動して行きます。エナガの群れを見つけたら、しばらくその後続の小鳥たちも観察してみると良いでしょう。
エナガは小さいため、よく、「かわいい」と言われます。小さい鳥ほど人に対する警戒心が薄いこともあり、確かにかわいいのですが、意外と気が強く、仲間どうしの争いでは、威嚇するだけでなく、掴みかかって攻撃するなど、かなり凶暴な面が見える事があります。
上空を横切るタカが見えたり、モズなどの姿に気づいた時には、いち早くチリリリチリリリチリリリ...という連続した警戒の声をあげ、薮などに飛び込み隠れます。
エナガは、本州より南では1種のみが観察されるのですが、北海道には「シマエナガ」という頭部全体が白い亜種が見られます。
厳しい自然環境の中、小さな身体でたくましく生き抜く様子を是非観察してみてください。

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姿の特徴/白い小さな身体に長い尾、黒いストライプの羽根、とても小さなクチバシ、背中にぶどう色のワンポイントがおしゃれ。
声の特徴/ジュリジュリ鳴き交わしながら10羽程度の群れでカラマツの枝から枝へと少しずつ移動してゆく。
好む環境/低地から亜高山までの林、森林
見られる時期/通年

写真&文:飛田伸一郎

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