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信州の山

夏編

今号は信州の誇る夏山をご紹介する。やはり夏の登山は北アルプスとなるが、その中でもできるだけポピュラーで手頃な山を挙げてみたい。

先ずは北アルプスの燕岳。標高2,763m、地元では学生登山のメッカである。毎年海の日あたりから8月上旬にかけて集団登山の長蛇の列が続く。できればこの時期を避けたいがこの時期の北燕岳は日本有数のコマクサの群生地である。花崗岩が砕け砂状となった山頂付近は一大女王の花盛りとなり人間ばかりでなく雷鳥や猿、カモシカも群がる。北アルプス3大急登の一つである登山道を合戦小屋まで辛抱すると、名物波田産のスイカが出迎える。

燕岳は中房温泉が登山口となる。下山時は露天風呂のあるこの温泉が待ち受ける。燕山荘から西に分ければ槍・穂高連峰展望の通称表銀座が彼方の大天井岳・槍ヶ岳まで歩を誘うが、今日のところは山荘から東に燕岳を目指す。山頂までは30分足らずだ。燕岳は花崗岩の山で展望と山荘付近のシナノキンバイやミヤマキンポウゲ、ハクサンイチゲ、イワカガミなどが白砂と残雪に映え出迎えるが、それで満足せずに北燕岳までは是非欲張ろう。帰路はそのまま東沢回りも上部のお花畑はお勧めであるがここで勧めるにはハード過ぎるので来た道を戻るのが無難である。できれば山小屋に1泊することをお勧めする。宿泊すれば表銀座を大天井岳まで楽しめる。因みに筆者はこの山で雷鳥に遭遇しない登山は皆無である。ただここ数年例外なく雷鳥が減少しているので今後はその保証はない。好天であれば一生の思い出を提供してくれる山である。

次は松本平の西山、常念岳。標高2、857mを有しそのピラミダルな山容は信州人では憧れの的である。こちらはまた学生登山のメッカともなっていて、深田久弥先生の日本百名山に挙げられている。一ノ沢ルートと三股ルートが松本平側からのルートになるが、日帰りならば一ノ沢ルートがよい。いずれのルートも途中でのシモツケソウ、ミソガワソウ、ハクサンフウロ、ニッコウキスゲなど沢山の山野草がお迎えしてくれるが長い道程は避けられない。お勧めは三股から蝶ケ岳経由の縦走だ。森林に咲くオサバグサ、ギンリョウソウ、ゴゼンタチバナなどから上方に行くとミヤマキンポウゲ、シナノキンバイ、ハクサンイチゲなどの高山植物に彷彿する。決して自慢ではないが筆者は大滝山を含めた、蝶ケ岳経由常念岳1周ルートを愛する。しかし熟練者でないと日帰りではきついので小屋泊まりがお勧めとなる。どちらも高山植物は豊富であり、常念乗越または蝶ケ岳から先の眺望は言うに及ばない。槍・穂高連峰展望の山である。アルプスに登ったと実感させる山でまた朝から好天でも午後夕方には雨がよく降る。筆者も3回に2回の割合で下山時に雨に遭遇している。八子ケ峰や霧が峰から北アルプスを眺めると槍ヶ岳の右側の手前に座す三角形の山なので信州側からはよく眺められる。松本平からは槍ヶ岳や穂高岳をその後方に隠してしまう山それが常念岳である。

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