Diary 蓼科便り

茅野市の古墳

こんにちは。タウンセンターの岩下です。今朝8時の気温は8℃、天候は晴れとなっております。

いま、茅野市八ヶ岳総合博物館では、令和7年度特別展「古墳の茅野-地域のなかの古墳-」が開催されています(会期は2025年12月14日まで)。

3世紀後半~7世紀にかけての古墳時代、現在の茅野市内には50基近い数の古墳が作られました。
明治以降、開発に伴い破壊されたものもありましたが、一部は郷土史家や地元の先生方により発掘調査が行われ、今も大切に保存されています。
出土品の中には、華麗な装飾太刀や馬具、勾玉などの装飾品などもみられ、埋葬当時の地域社会が豊かであった様子が伺われます。

今回は、茅野市内の古墳の中で、比較的行きやすい場所にあるものをご紹介しましょう。

 

【王経塚古墳】(茅野市史跡)

茅野市運動公園の入口「公園大橋」の近くの道路わきにあります。道路の反対側は上川です。
7世紀後半の円墳と推定されていますが、平安時代の遺物も発見されています。
金環(耳飾り)、玉類、刀子(とうす:ナイフ)、直刀、刀装具、馬具(絞具)、鉄鏃(鉄製の矢じり)、須恵器破片、土師器(高台付坏)などが出土しています。

 

【永明寺山古墳】(茅野市史跡)

ビーナスラインを下り、「塚原北」交差点(茅野市役所入口)を過ぎて、「北原石材店」の角を右折し、道なりに山へ上がっていきます。永明寺山墓地公園の上部に墳丘があります。
7世紀の円墳で、墳丘の直径は、約11mです。直刀6点、刀子、鉄鏃、馬具、金環、勾玉、切子玉、臼玉、ガラス玉、須恵器、土師器など、出土品は300点を超えています。
同古墳からは、遠く富士山が望めます。また、墓地公園内には他に、石室が残る釜石古墳(茅野市史跡)・一本椹(ざわら)古墳があります。

【神長官裏古墳】(茅野市史跡)

諏訪大社上社前宮から本宮へ向かう途中、左手に神長官守矢史料館があります。その裏手、山に向かって左手前方に古墳があります。
7世紀頃の円墳で、木炭、木棺の破片、弥生式土器片、刀子茎残片が出土しました。

 

【樋沢古墳】(茅野市史跡)

諏訪大社上社前宮本殿に向かって左手の「鎌倉道」を少し進むと、古墳が見えます。
7世紀頃の円墳と推定されています。調査の記録はなく、副葬品も不明ですが、石室の規模は、現存する市内の古墳では最大です。

 

茅野市八ヶ岳総合博物館の特別展では、展示図録が販売されています(800円)。充実した内容ですので、関心のある方は早めに入手されることをおすすめします。
蓼科にお越しの際には、古墳をめぐって、古代のロマンを感じてみてはいかがでしょうか。

茅野市八ヶ岳総合博物館ホームページ
https://www.city.chino.lg.jp/site/y-hakubutsukan/1652.html

 

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