蓼科の今

信州の山を拓いた人々

2021.11.27

こんにちは。本日のタウンセンターブログ担当 岩下です。今朝8時の気温は-1℃、天候は雪となっております。路面はうっすらと白くなっていますので、お越しの際は冬の装備をご用意ください。

 信州といえば"山"。そばやリンゴなどとともに、高い山の景観は信州のイメージとしていつも上位にあげられます。今回は信州の山を拓いた人々をご紹介しましょう。

【御嶽山】

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御嶽山は、長野県と岐阜県の県境にある標高3,067mの火山です。飛鳥時代の702年(大宝2年)、役行者(えんのぎょうじゃ)が開山したと伝えられています。
 役行者(役小角)は修験道の開祖ともいわれており、戸隠山や黒姫山を開山したほか、木曽駒ケ岳にも登った記録があります。木曽駒ケ岳の麓、宮田村には、石造の役行者像がいくつも残されています。

【八ヶ岳】
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八ヶ岳には、阿弥陀岳、権現岳、真教寺尾根、観音平、行者小屋等々、神仏にまつわる名前がたくさんあります。中世から信仰の対象として登られてきました。
 主峰赤岳(2,899.4m)は、江戸時代の天明年間から文化のころに、茅野市槻木新田の作明行者(東城)が開山したと伝えられています。その後、各登山道ごとに"開山"され、麓の各集落には赤岳神社里宮が祀られました。写真は茅野市泉野槻木の里宮境内にある開山碑です。

【甲斐駒ヶ岳】
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赤石山脈(南アルプス)の北端、長野県と山梨県の県境にそびえる甲斐駒ヶ岳(2,967m)は、東急リゾートタウン蓼科からもよく眺めることができます。
 この山は、1816年(文化13年)に、茅野市豊平上古田の修験者、小尾権三郎が開山したとされています。写真は本人の自画像です。地元では「威力不動明王」として大切に祀られています。

【槍ヶ岳】
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飛騨山脈(北アルプス)の名峰槍ヶ岳(3,180m)は、江戸時代の1828年(文政11年)に播隆上人が開山しました。標高 2,692mの坊主岩小屋は別名「播隆窟」とも呼ばれ、播隆上人が寝泊まりした所です。
 写真は朝日村の朝日美術館前にある上條俊介作の播隆上人像です。同じものが松本駅前にもあります。

【上高地】
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イギリス人の牧師ウォルター・ウエストンは、1888年(明治21年)から1995年(同28年)までの日本滞在中に穂高や槍ヶ岳等の山々を数多く歩き、わが国に近代的な登山技術を広めました。また、紀行文で日本アルプスを世界に紹介しました。
 写真のレリーフは、上高地の河童橋から徒歩約20分の所の岩盤に設置されたものです。毎年6月には、夏山シーズンの到来を告げる「ウェストン祭」が開催されています。

 登山は今では身近なスポーツとして多くの人々に親しまれていますが、その多くは山岳修行の地として修験者により拓かれてきました。
 しかしながら、甲斐駒ヶ岳の山頂からは、縄文土器が発掘されています。太古の昔から、私たちの祖先は高い山々も自由に駆け巡っていたのかも知れませんね。

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