蓼科の今

基準点のはなし

2017.08.08

こんにちは。本日のブログ担当の岩下です。今朝8時の気温は20℃、天候は小雨となっております。ただ今従業員がタウン内巡回を行っておりますが今のところ台風5号による被害は報告されておりません。お出かけの際は最新の天気予報や交通情報にご注意ください。

 

さて、山に登った時に、頂上で三角点をご覧になった方も多いことでしょう。このようなものは基準点と呼ばれ、地図の作成や地殻変動観測などに用いられています。
冒頭の写真は、八ヶ岳の最高峰、赤岳頂上の一等三角点です。蓼科山と守屋山を結んだ三角形を構成しています。


【三角点】

170730.1.jpg      三角点は、山の頂上付近や見晴らしのよいところに設置され、経度、緯度、標高が正確に求められています。
 写真は蓼科東急リゾートタウンの入り口付近にある「大日向」と呼ばれる二等三角点で、1960年(昭和35年)に設置されました。位置は北緯36°02′33″.8120、東経138°14′48″.7059、標高は1193.19mです。?基準点の標石に埋め込まれている画鋲のようなものは、基準点の情報が入ったICタグです。


【水準点】

170730.2.jpg

水準点は、主要な国道または主要地方道に沿って約2kmごとに設置してあり、土地の高さを精密に求めることができます。
写真の一等水準点は、茅野駅西口ベルビア反対側の旧甲州街道(国道20号旧道)の、諏訪大社参道大鳥居の下にあります。標高は788.0590mです。


【電子基準点】

170730.3.jpg      衛星からの電波を連続的に受信する基準点で、観測データは、常時接続回線等を通じて国土地理院(茨城県つくば市)に集められています。外観は高さ5mのステンレス製ピラーで、上部にGNSS衛星からの電波を受信するアンテナ、内部には受信機と通信用機器等が格納されています。
 写真は茅野市湖東の北部中学校にある電子基準点で、94型と呼ばれる形状です。


【公共基準点】

170730.4.jpg      国土地理院以外の公共機関などが設置・管理するもので、「公共基準点」、「街区基準点(街区三角点・街区多角点・補助点)」、「地籍図根点」があります。
 茅野市内では駅周辺の街中には街区基準点がたくさんありますが、やまうらではほとんど登録されていません。写真は茅野市豊平の竜神池畔にある3級基準点で、茅野市の所有です。


【重力点】

170730.5.jpg      重力点は、標高を正確に求めるために必要な、ジオイド面を決定するのに重要な役割をもっています。
 2017年(平成29年)3月15日に、国内の重力値の基準が40年ぶりに更新され、「あなたの体重がほんのわずか変わります」と発表されました。60kgの体重が約0.006g軽くなったそうです。
 重力点は、長野県内では長野市の松代地震観測所内をはじめ、千曲市、松本市、飯田市にあります。写真は松本市立丸ノ内中学校の中庭にある一等重力点で、水準点と併用されています。


【磁気点】

170730.6.jpg      磁気点では、全磁力や偏角、伏角、それらの変化量等を測定しています。
 一等磁気点は全国約100か所に設置されており、長野県内では安曇野市と飯田市にあります。写真は安曇野市三郷の住吉神社境内にあるものです。

 

基準点はすべての測量の基礎となり、国土を守るためになくてはならないものです。また明治から大正時代にかけて設置されたものが多く、過去約100年間の地図作成や開発事業等に大きな貢献をしてきただけでなく、文化遺産とも言える貴重なものでもあります。大切にしたいものですね。



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